ゲームの話

今日はゲームの話でもしますか。

自分はとてもへたれゲーマーです。
自分で持ってるゲームもほとんど全クリできていません。
そもそも持ってるものが洋ゲーがとても多いです。

※こっから先は分かる人しか楽しくないです。

ファミコン時代、親の友達にひとりのゲーマーが居て
大量にカセットを譲り受けたおかげで自分ではあまりソフトを買わなかった。
それというのも、貰ったソフトはグーニーズソロモンの鍵など、
名作でありながら鬼難易度の子供には厳しすぎるゲームばかりだったせいもある。
ソロモンの鍵は攻略本を勝ったにもかかわらずいまだにクリアできていない)
ヘビーユーザー向けかそうでない向けか、というのはある程度ジャンルで固定されるもので、(http://nesgbgg.seesaa.net/article/102365403.html)自分はその中から、一番ヘビーユーザー向けと言われている謎解きアクションというものに最初からどっぷりと浸かっていた。
瞬時に謎を解き、判断して反応する、これの繰り返し。
だから「FF派?ドラクエ派?」というのは最初から無い。
どっちもやったのは高校に入ってからだった。
幼少時にマトモにやったRPGクロノトリガーだけだった。

スーパーファミコン時代。
一番最初にハマったのがスーパーメトロイドで、この頃から「いかに画面がリアルであるか」というビジュアル重視の嫌な子供だった。
メトロイドはその後、五回以上全クリするお気に入りのゲームになり、ビジュアル重視に次のソフトを選んだ時に、なぜか「レミングス」という選択肢になった。
レミングス」で自殺とか他殺とかの楽しさを知ったのかもしれない。
メトロイド」も死ぬときサムスが裸になるしな。

時代は下り、プレイステーション世代になると最もハマったのが「MYST」で、
基本育成ゲーム好きでしたが、それでも「エイブアゴーゴー」にはハマったなあ。

と、ここでやっと本題に入れるわけです。「エイブアゴーゴー」

http://homepage1.nifty.com/~yu/oddworld/index.html http://homepage1.nifty.com/~yu/oddworld/interviews.htm

最近、この今までクリアできなかったゲームをクリアしようと躍起になっているんですが、それというのもこのゲームの抱える思想というか、考え方が何やら興味深いから。
ストーリーをかいつまんで記せば以下のよう。
「異星の食品工場で働く土着民マドカン族の一人エイブは、工場を支配するグラッコン族がマドカン族の元気エキスを吸い取って製品にしていることを知り逃走します。マドカン族の長老に導かれ、試練を経て成長したエイブは、仲間たちを救うために再び工場へ帰還するのです……」

力を持たない状態でゲームが始まるのはなおのこと、どのキャラクターも裏側に深い思慮を抱えていて、それでいてグロテクスでビジュアルがすばらしい。なんて褒めちぎりますが、根気が無い人は絶対に手が出せないゲームです。
ミキサーに触れる、銃で撃たれる、地雷を踏む、といった簡単で単純に生物は死に、凄まじいスリルと苦痛感。真性のマゾゲーとはこういうものを言います。仲間を助けるために苦労してシュリクールの魔力を手に入れても、無敵にはならず、助ける仲間は馬鹿ばかり(無垢という言葉ではかばいきれない何かがある)。
見つけ次第AKを乱射してくる話の通じないスリッグ、番犬のスロッグ。聖獣とされるパラマイトとスクラブ。そのどれもビジュアルが凄まじい。
そして主人公、エイブのただひとつの武器が、祈ること、「チャント」。

主人公エイブは「チャント」によって銃を持ったスリッグを操り、敵を銃殺しまくります。それは知能を持たない番犬スロッグも例外なく。
そして、肝心なところですが、自分の仲間も殺そうと思えば殺すことができます。エンディングは分岐式で、バッドエンディングとグッドエンディングが用意されていて、助けられなかった数が、助けた数を上回ったらエイブは英雄になれません。仲間たちに見殺しにされます。

走り出したらすぐには止まれないシビアな操作性、粘りのあるジャンプ操作、などもこのゲームを鬼ゲーにしているひとつの要因ですが、それ以上に感じるのは「現実はそんな簡単に上手くいかないよなあ」というような感覚です。
エイブは何度も死に、敵が死ねば笑い、仲間が死ねば「あ…やっちゃった」みたいな感覚で済まして次へと進みます。それと対比するのが生き物が死ぬ時に画面いっぱいに広がる肉片と断末魔。
スクラブやパラマイトは聖獣ですが所詮獣なので、エイブを食べようとします。追われてひたすら逃げる時の恐怖感。殺した時の快感。操ったスリッグの銃の乱射による快感。仲間を殺してしまった時の罪悪感。仲間をひとりも欠かさずに上手く助け出した時の快感。
そんなような快感と恐怖感がないまぜになってこのゲームはできています。

ともあれ、このゲームを作り出したLorne Lanning(ローン・ラニング)とSherryMcKenna(シャーリー・マッケーナ女史)はかなり特異な人物らしいので、ちょっと調べてみるのもアレかもね。
きっと面白い。

エイブの肌が緑色なのも、口に枷をはめているのも、スラッグが銃を乱射している時に後ろにしか進めないのも、パラマイトが二匹以上一緒に居ないと襲ってこないのも、なにがしかの意味があるはず。

多分。